5月の終わりと白い石炭 拝啓 白洲次郎さま

今日は久しぶりに朝から会議に出かけ、帰り道にふと寄り道をしてきました。

国道252号沿いは今、桐の花と藤の花が見ごろを迎えています。写真は桐の花。金山町と三島町の道路沿いには薄紫の桐の花が新緑に色を添えています。今年は藤の花が大豊作、とでもいうのでしょうか。あちらこちらに元の木を覆うように咲いています。

さて、今日寄り道したのは金山町上田(うわだ)。国道252号から只見川沿いの道を1つ入ると、上田の集落があります。

ここが集落の一番只見町よりの辺り。道が狭いので、左側に見える空き地に車を停めるとよいです。

そう、東北電力の上田ダムです。堰堤も歩けるようになっています。今日は25度近くあったので、暑いくらいの陽気でした。

今日は上田ダムと宮下ダムが放水していましたが、本名ダムは放水なし。水量調節なのでしょうか。車を降りて撮影しようと近づくと、放水の音がとにかく大きくて、

その水量と迫力に圧倒されます。水しぶきを高くあげながら、放水する姿は圧巻です。あそこに巻き込まれた魚はとりあえず1回は気絶するんでしょう。

ただ放水しているのを見ていたのですが、冬の間降り積もった雪が水になり、水力発電の源となって、電気を作り出しているんだと、目の当りにして改めて、昔の時代に思いを馳せました。

只見川一帯は、奥只見ダムから始まり、大鳥、田子倉、只見、滝、伊南川、本名、上田、宮下、柳津、と国道252号を走ると実に多くの水力発電所を目にすることができます。はしもっちゃんが前に書いたブログを思いだし、まさに白い石炭が日本の高度経済成長を支えてきたことを教えてくれます。

ダムの入り口には、東北電力初代会長の白洲次郎の書いた上田ダム建設の記念碑が建立されていました。案内看板に書かれていた白洲次郎さんは「自分の信じた原則(プリンシプル)には忠実」で、口癖はとにかく、プリンシプルだったとか。写真を見ると日本人離れした長身と顔立ちの白洲次郎さんの目には、この只見川はどんな風に映っていたのでしょうか。

皆さんも、只見川をドライブするなら、上田ダムに立ち寄ってみてはいかがですか。

そう、今日の出張の目的は、只見線利活用プロジェクトチーム会議に出席するためでした。昨年末に上下分離方式を採用した鉄路復旧の方針を決め、現在只見線の復旧工事着手までの具体的な話し合いに入る段階である只見線。このプロジェクトチーム会議は、復旧後にどのように只見線を使った地域振興策を只見線沿線で取り組んでいくかの基本計画を策定するため、県生活交通課と沿線町村、そして只見川電源流域振興協議会や有識者、関係機関が関わって話し合う場です。

昨年度末から始まり、今年度第1回目。私は只見町観光まちづくり協会として、この会議に参加しています。今後基本計画を決める為に、地域に住む方、地域の事業所、関東圏や近隣の意識、動向調査などを行うなどして、利活用策を決めていきます。

地域に住むからこそ感じている不安や期待、域外にいるからこそ見える魅力、見えない不安。只見線に限らず、奥会津に住む人にとって、地域の未来は他人事ではなく、身近なこと。でも、毎日を繰り返しているうち、地域で抱える問題は、当事者にならないと、関心を持つ余裕もなく、興味が湧かないというのもよく分かります。ですが、自分の未来は、明日のことでも占いを頼りたくなるほど、きっと興味があるはず。私はそうです。

一人では到底できない只見線の再スタート。関わる人の思いが共有され、目的を見据えて向かうことができるかは、これからいかに情報を公開し、様々な人の意見を聞き、関わる人の思いを平等に整理し受け入れていく姿勢次第だと思います。

会議に参加しながら、一人の住民として、只見川沿線に生まれ、暮らしていくことの重みを感じました。次郎さん、また来ますね。

かしこ  酒井


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