八十里を越えて三条市へ 2017年10月8日通り抜けツアーの様子

暑くなったり、急に寒くなったりしながら、只見町の山は徐々に色づきはじめています。

平成29年度、只見町最後の八十里通り抜けツアーを開催しました。今年は計4回の通り抜けツアーを行い、日帰り、宿泊を含めて、合計で123名の皆さんが参加して下さいました。今年は町外の方が多く、うち45名が町外からの参加でした。この事業は只見町と三条市の行政、商工会、観光協会、そして道路管理者の福島県、新潟県の建設事務所、国土交通省郡山国道事務所、長岡国道事務所などが構成する団体が毎年日程を決めて通り抜けを行っています。

只見駅をスタートして、まずはかつて口留番所として使われていた旧長谷部家住宅(叶津番所)を見学しました。管理人の三瓶さんが説明して下さいます。地元の方でも初めて訪れると言う方も実はけっこういらっしゃいます。現在番所は個人の方が所有されていて、会員制で様々なイベントにも使われていることから、皆さんその利用方法にも興味津々です。茅葺きの具合を見る方、娘の隠し部屋を見る方、火伏を見に行く方など、思い思いに見学されていました。只見には茅葺で今も住み続けている家はもうここしかないため、皆さん懐かしそうにされていました。

添乗しながらの撮影の為、突然通行止め区間にとびますが、この滝は7号橋梁の近くにある滝で、雨が降った数日後までは滝が見られるそうです。8日の時点でうっすらと木々が色づいているようにも見えます。ここの標高で500mほどです。

7号橋梁は、H23豪雨災害で橋脚の基礎が歪んでしまい、もう一度工法から変えて作り直しているとのこと。山の斜面には法面を補強するためのアンカーがたくさん並んでいます。白い升1つあたり150万円だそうです。法面にアンカーボルトを強度のある岩に届くまで打ち込み、斜面が崩れないようにしています。

さて、看板を見ながらの写真は昨年まで交流の場として使われていた8号トンネル新潟県側の入口にて、長岡国道事務所さんによる概要説明です。ざっと年間20億ほどの工事費で進めている大工事で、あと何年で完成、と明言できないのが辛そうでした。トンネル工事では、日に6m掘り進むこともあれば2mも行かない日もあるとか。予想していた岩盤ではないときや凝灰岩が出てくると、工法を変更したりしなくてはならなくなるそうです。硬い岩盤のときは、発破で掘り進むそうです。現在のトンネル工事は、本来の岩盤が持つ力を利用したナトム工法が採用されているそうです。本当はじっくり納得するまで聞きたいところですが、工事の詳細は省略します。

参加者からは「いつ完成するの?」「お金はどのくらいかかってるの?」などなど率直な質問が出ていました。長岡国道事務所の方は、国道289号を命の道、と呼んでいます。只見町にとっては、総合病院への距離や所要時間が、万一の生命の判断に係ることもあるため、通年で距離の近い病院が近くなることは、本当に待ち望んでいる物だと思います。

8号トンネルには、完成当時の銘板が。8号トンネルは、完成してもうすぐ20年がたとうとしています。ちなみに資料に平成〇年概成、と書いてあり、完成と何が違うのか聞いたところ、電気設備や舗装などはまだ終わっていないが、本体の工事が終わっている状態を概成、というのだそうです。

つづいて新潟県側ゲートに近づくと、ありました、おそらく国内で10本の指に入るだろうと言われる高さの5号橋梁の橋脚です。写真では見えにくいですが、すでに高さは50mを超えています。最終的な橋の高さは低いところから100mと言われており、バンジージャンプをしたいと思う気持ちもすこしだけ分かる気がします。この橋脚に使われている資材もサンプルとして手にとることができるので、いかに丈夫な材料で、気の遠くなるような危険な作業を半年間で進めているのだな、と工事関係の方々の大変さを感じることができます。1年でも早く全線開通を、と思いますが、安全な工事が第一です。

写真は撮れませんでしたが、ゲートまでの間でカモシカ、ゲートから下田地区までに数頭のサルに出会いました。さて、またまた場所はとびますが、三条市歴史民族産業資料館も見学してきました。こちらはHPによると、平成21年に国の有形文化財に登録された建造物で、国指定は三条市では初めてとの事。昭和10年に武徳殿として建設された施設ですが、中は広々とした空間が広がっていました。階段の両端にピンクの箱が見えますが、これは当日三条市内で工場の祭典が行われていたからです。来年は工場の祭典の見学ができるツアーになるといいですね。

今回のツアーは朝8時半に只見駅を出発し、9時半から11時半までの約2時間、国道289号の工事区間を見学しました。土日にも関わらず、道路管理者の方に同行して頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。

サカイ


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