ビストロ叶屋さんでお洒落ディナー

美味しいご飯は好きですか?

こんにちは菅家Tです。早いもので私が移住して4年経ちました。今年1年かけて『食べてきました』『行ってきました』シリーズを作ろうと思います。というのは旅先でやっぱり美味しいご飯が食べたいじゃないですか。メニューの名前が載っているだけ、写真があるだけじゃイマイチ美味しさを伝えきれないと思っておりました。というわけで取材形式で只見の色々なお店さんを紹介していこうと思います。まず最初に紹介するのはビストロ叶屋さんです。まずはお店の基本情報を。超絶長いのでのお時間ある時に。

店名 ビストロ叶屋(びすとろかのうや)
カテゴリ 一軒家フレンチ(カジュアル)
ランチ予算 1,000~2,000円
ディナー予算 5,000円前後
ランチ営業時間 5月〜11月 土・日曜日及び祝日 11.00 a.m. – 3.00 p.m. ※左記以外の時間帯は要予約
ディナー営業時間 18時頃~21時頃。完全予約制。電話予約推奨
電話番号 0241-82-3167
住所 福島県南会津郡只見町大字叶津字居平451-1(googlemap)
HP 叶屋ホームページ
外観の紹介


-こちらがお店の看板。ビストロの『ロ』が口のよう。

-お店の外観。叶津番所さんのまん前です。

まずは予約してみる

今回のディナーは5,000円のコースを2名でお願いしました。仕込みがあると思うので少なくとも2,3日前には電話にて。予約の際に「苦手な食材はありますか?」と聞いてくださったので「妻が鶏もも肉などのぶよっとした食感が苦手です。」とお伝えしました。

-こちらの笑顔が素敵な紳士がシェフの伊豆真一さん。花より団子なので経歴や只見に移住された経緯などは、コースメニューのあとでご紹介したいと思います。

食事開始


-まずは白ワインで乾杯。ハウスワインは600円~ぐらい。今回はシャルドネを頂きました。しゃるどね?

1皿目 前菜4種盛り


手前左から反時計回りに『タケノコのチーズ焼きトマトソース添え』『コハダの酢〆め』『グリーンオリーブ』『ホタテのプロヴァンサル』です。どれもおいしィイー。

旬なタケノコが食べられるってだけで幸せ。トマトソースと一緒に食べるのは初めてでしたがフレッシュなトマトソースとの相性がとてもよかったです。江戸っ子大好きなコハダはネタと同じように酢〆で優しい酸味でむしゃむしゃ。グリーンオリーブは素材の良さがもろにでる食材だと常日頃は思ってませんが、このオリーブは肉厚で若々して美味い。ブラックよりグリーンが好みなもんで小豆島オリーブとか大好きです。プロヴァンサルというのは初めて食べたんですが、意味は「プロヴァンス風の、プロヴァンサル地方の」とかだそうでして、特徴としてはにんにく、トマト、オリーブオイルを使うものだそうです。ざっくり言うとイタリアン。味のイメージはプッタネスカに更にニンニクをガツンと効かせた感じです。4種の中で一番の好みはホタテのプロヴァンサルだったので写真のピントを合わせすぎましたテヘ。

-ディスイズマイサン。フレンチですが小さいお子様もOKです。この方は1歳1ヶ月。掘りごたつになっているのでそこだけは注意ですが、行儀よくムシャムシャしてご迷惑をおかけしなければ大丈夫です。夜はなるべく1日1組のご予約にしたいとオーナーシェフのご意向なので小さい子供がいる家庭には嬉しいです。

-たまにしかこれないので僕はフォークとナイフをここぞとばかりに使いたいので使いますが、お箸も最初からご用意してくれています。「フォークとナイフなんか使ってらんねー!」な貴方に吉報です。

-お店の奥から撮った店内。この大きさのテーブルが手前の見えていないところにもう1台あります。なので15名ぐらいは収容できるので団体様もOKです。水平撮りを頑張る菅家T。

2皿目 ミネストローネ


-閑話休題。食材はセロリ、ズッキーニ、人参、玉葱、長ネギ、キャベツ、ベーコン等でしょうか。仕上げにパルミジャーノでコクがでて、食材がわかるぐらいに煮込んであるので食感も楽しめます最高。

-お待ちかねのパンですパン。右のパンが自家製のブリオッシュ。イメージとしてはシフォンケーキとパンの間の食感だそうです、食通が言うには。左手前が胚芽ロール。胚芽いりで食事に合う味だと思います。無限に食えるパンと命名。

-若もご満悦でございます。

3皿目 愛媛のタイのポワレ 2種のマスタードソース


-生クリームにマスタードの酸味と食感が効いたソース。お魚の身はふわっと焼き上げて臭みがない。最高。付け合せはナスのグリル。ナス オン マヨネーズ オン アーモンドスライス。伊豆さんの料理はほんとソースが美味しい。

-ここでお酒を打ち止めて(1杯)叶屋さん定番のハーブティーを頂く。手前がいつものオールフリーグラスのハーブティー(冷)奥が(温)ほっこり。

4皿目 黒毛和牛の赤ワイン煮込みブッフブルギニオン


-ブッフとは親牛、ブルギニオンとはブルゴーニュ地方のことだと教えて頂きました。元々は田舎料理だそうでワイン入れて煮たら美味くなちゃった(笑)だそうです諸説あり。これがですねソースが絶品でございまして、めちゃ美味い。すするすするソースを。なんでもソースは4日間かけて作り、肉は2日間赤ワインに漬け込む。そのあとオーブンで数時間ゆっくり火入れするとのことでめちゃ手間がかかってます。お箸でも切れる柔らかさなので、歯が悪くなって固いものがだめな方(ex私の父)に吉報です。

5皿目 選べるデザート



-デザートはこの日は3種類から選べまして、ガトーショコラ、チーズケーキ、クレームブリュレのどれか。今回はチーズケーキ(写真上)とガトーショコラ(写真下)にしました。両方共カベルネソービニヨンのジェラート添え。

チーズケーキはレアとベイクドの手法を混ぜたチーズケーキだそうでして初めて食べるチーズケーキでした。チーズ感はしっかりあるけど、さっぱりしています(表現の限界)なんでもパティシエの姪に秘伝のレシピを教えてもらったそうです。色々と試行錯誤してたどり着いたとにこやかに教えて頂きました。レアもベイクドも?ですがニューヨークは知ってます。行きたいかー!です。

ガトーショコラはカカオ70%以上のチョコレートをスポンジケーキを5mmぐらいに切って染み込ませているそうです。それを層にして重ねてトップにガナッシュチョコレートをしっかりのせる。ザッハトルテに近い感じ。だそうです。ここまで読んでなんとなくわかると思うのですが、基本的に『シェフと妻』が楽しそうにグルメ話をしているのを私が必死にメモしていました。ザッハトルテってなんじゃい。美味しいからいいけど。

食後の飲み物


-コーヒー。ごちそうさまでした。

オーナーシェフの伊豆真一さん


というわけでゆっくりと2時間コースを堪能してシェフに色々伺ってみました。
料理の道に入ったのは高校を卒業して栄養士専門学校に入学したのが始まりだそうです。2年間で卒業のところ、学業そっちのけで山登りに打ち込んでしまい4年かかって卒業されたそうです(この時点で爆笑)卒業後はフレンチの世界で12年修行され料理の腕を磨かれたそうです。そして世は大阪万博、高度急成長。料理業界ではフランス帰りのシェフが台頭してきてクラシックなフレンチから、新しいフレンチが生まれ始めてきたそうです。お洒落にいうとヌーヴェルヴァーグ(新しい波)。そうしているうちにシェフとしてこないかと誘われたこともあったのですが、セコンドが好きという理由でで断っていたそうです。色んな人の料理を覚えて幅を広げていくのが好きだったそうです。素敵。

※シェフとは厨房の一番偉い人、その店の味を決める人。セコンドはその次に偉い人。な感じだそうです。詳しくは映画「シェフ-三ツ星フードトラック始めました-」をお勧めします。料理が美味しそうだし、映画としても面白いし。ちなみにこの映画のジョン・レグイザモさん好きです。

転機

30歳で結婚され時間的にも余裕が無くなくってきた毎日。そこで専門学校時代の先輩の勧めで社員食堂のマネージャーに転職されたそうです。その頃は会社主催のパーティーもあり(バブル)昼は社員食堂、夜は社内パブになり、営業職の方がお客を連れてきて会食とかがあったそう。その際にフレンチ経験あったのはとても重宝されたと仰っていました(フレンチ要素がある社員食堂とか羨ましすぎる)。そうこうしているうちにだんだんと「定年になったら自分のお店を開いてみようかな。けど商売人にはなれないから、自分で開業したら赤字経営になりそう…」と思うようになったそうです。ちなみに只見に移住する直前の職場は、某有名テーマパークでマネージャーとして活躍されていて、その頃には長野に住む予定で土地も買っていたとのことです。えっ!?

只見に移住

それが急に58歳で早期退職し只見に移住しちゃったそうです。「計画と全然違うじゃないですか、なんでですか?」と伺うと「なんでもかんでもないわよー!この人勝手に只見に家買ってたのよ!」とにこやかな笑顔の奥様の冨子さんが教えてくれました。

-地雷を踏んだ菅家Tのせいで暗い表情の真一さん。

なんでも真一さんは昔から山登りが大好きで(山登りといってもロッククライミング)特に垂直が好き。若い頃は垂直な山ばかり登っていたから、垂直が少ない南会津は新鮮だったそうです(この時点で僕には理解不能)色々な山に登りに行きたいな→もしかして料理ができればどこにいっても(どの山にいっても)そこで料理人として生活できるかも→料理人になろう。とのこと。そうなればもちろん給料のほとんどは山に使っていたそうです。移住のきっかけの話は地雷を踏むのですがとても面白いので、お二人のお時間が良さそうだったら是非お話伺ってみてください。JICA(青年海外協力隊)に勤務されていた時のお話や奥様の経歴もおもしろい。少し不思議な真一さんの奥様ですからやっぱり魅力的な方です。

-とっても仲良しのお二人。素敵な笑顔を頂きました。

只見で開業して大変だったことは?

せっかく地雷踏んだので、もう少しつっこんだ話を伺ってみました。
真一さん:「開業して一番大変だったのは『食材の流通がないこと』。開店当初は広尾の小売店から買い付けしていて、冬にパパイヤを買ったりしていた(マジっすか)やっぱり自分の店だから食材にもこだわりたい。雪道だろうがなんだろうが朝3時に家を出て新潟に魚市場に買いに行ったりもしたし。最初は本当に試行錯誤の毎日だった。今は長年の付き合いで築地の業者にFAXすれば食材を送ってくれるようになったけど、やっぱり直に食材を見るのは楽しいよね。

ランチで出している地鶏カレー(絶品です)も4日かけて作るんだけど、商売っ気があんまりないからさ。自分の好きな場所で好きなペースで料理を作ってる。コストとか手間とか考えると難しいところはあるけどさ、もう60歳を過ぎたし好きにやりたいじゃない(若いときから好きにやっていた気が…)地元の食材は美味しいのがあるし、時期は極端に短いけど5月の終わりぐらいにしかでない紫アスパラガスがいい。もちろん南郷トマトも。生産農家さんと懇意にしてもらってるし、作っている人の顔が見えるというのは大切だよね。」
菅家T:「最後に一言お願いします」
真一さん:「ヤマト運輸さんありがとう!」

ランチの会津地鶏カレー


-ねっ、んまそーでしょ。

-自家製ピクルス。ついてきます。

-サラダ。ついてきます。

取材を終えて

只見に移住した人は、やっぱりどこか常人離れしている気がします。僕は只見町のことを紹介する時に「非常識な雪が降る町」と紹介することがあるんですが、そういう雪を苦にしない、もしくは魅力だと感じる人が集まる町なんじゃないかと思います。只見町で貴重なフレンチが食べられる名店、ビストロ叶屋さん。これからもよろしくおねがいします。菅家T。

この記事を書いた人


Message

CAPTCHA


Chinese (Traditional)EnglishJapaneseKoreanThai