めぐるただみ

只見「浅草岳山開き」に向けての下見登山のご報告

令和7年6月18日(水)に、「浅草岳山開き」に向けての下見登山が実施されました。

以下に下見登山メンバーのお一人、只見町公認自然ガイドの「角田誠」さんの下見レポートを掲載いたします。登頂を予定されている皆さま、ぜひご覧ください。

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浅草岳 下見登山 

皆さんいかがお過ごしでしょうか?ふるさと只見町公認自然ガイドの角田です。

今回は6月22日(日)に開山予定である浅草岳。6月18日(水)に下見登山を実施しましたのでご報告です。

標高1585m、新潟県境に接する浅草岳は、夏でも雪が残る大雪渓の山として人気です。 鬼ヶ面山の豪快な岩場、神秘的なブナ林、山頂附近の高山植物の群落など変化に富んだ山で、毎年多くの登山者に愛されております。 山開きは毎年6月第4日曜日に行われ、10月下旬までが登山シーズンとなります。 マイカーでのアプローチは只見沢登山口駐車場か、入叶津登山口駐車場。登山口からの所要時間は、それぞれ約3時間30分~4時間で往復8時間程度を要します。

・浅草岳の高低図。手書きではありますが一目瞭然なので、登山される方にお渡しすると喜ばれます。ご入用の際は登山前にインフォメーションセンターまでお声かけください。なお下記リンクからもダウンロードできます。

浅草岳高低図

今回は下見登山と言う事で、山開きルートと同様に只見沢登山口から入山し、入叶津登山口へ下るルートで実施しました。

 

開山日

令和6年6月22日(日)6:00~

備考

(山開きルート解説)

会津と越後の国境にある人気のある山です。山開きでは只見沢登山口から入叶津登山口へ縦走する約12Kmのロングコースになります。田子倉湖や鬼ヶ面の絶景を眺め、草花を愛で、山頂から天狗の遊び場と呼ばれる草原を下って、小三本の雪渓を渡り、ブナの森を下ります。

6/18(水)下見登山タイム

※登山道整備を含む時間です

06:10 只見沢登山口より入山

06:25 幽ノ倉沢  通過

06:51 大久保沢  到着  (07:00 出発)

08:06 田子倉眺め 到着  (08:12 出発)

08:47 剣ヶ峰   通過    

09:06 鬼ヶ面眺め 通過  

10:58 浅草岳山頂 到着  (11:08 出発)

11:20 天狗の遊び場到着  (11:48 出発)※昼食含む

13:45 すだれの上 通過

14:03 沼の平分岐点 到着 (14:11 出発)

14:39 平石山 通過

15:09 山神杉 到着    (15:18 出発)

15:37 叶津川眺め 通過  

15:58 入叶津登山口へ下山完了

入山時間計 9時間48分(整備、休憩時間を含みます)

開山日当日は上記山開きルートではなく、基本的には只見沢登山口の往復ルートになるかと思います。例年実施している只見駅から只見沢までの送迎バス(予約ツアーを除く。予約者以外は乗車できません)、叶津登山口からの乗り合いタクシーはありませんのでご注意ください。

ただ「どうしても山開きルートを歩きたい!」と言う方は、事前に入叶津登山口に移動手段(車、自転車等)を置いておく事をおすすめします。二人以上で登山される方であれば、入叶津登山口へ車を置き、もう1台で只見沢登山口へ向かう事も可能かと思います。(この場合2台車が必要です)

入叶津登山口は携帯が通じるので、下山後にタクシーを呼ぶことも出来ますが、あまりオススメは出来ません。どうしてもと言う方は事前にタクシーの予約をオススメします。

今年から旅行商品として、只見沢までと入叶津からのバスがセットになって商品化になりました。今年度はすでに予約で埋まっているとの情報ですが、今年度好評ならば次年度は増便での対応になるかも知れません。

次に今回の下見登山での要所をお伝えします。

※幽ノ倉沢の仮橋   「渡る時はお一人ずつお願いします」

※ピンクテープ 「山のピンクテープは様々な意味があります。頭上注意や道迷いの道しるべです。

また、樹木に赤スプレーがマークされているのは、キケン「根本が折れている為、倒木する可能性があります。注意して進みましょう。決して触れない様にしてください」の意味があります。

岩場のマーキングは、 「迷いそうだったら矢印の先を見てください」

※剣ヶ峰から山頂 「天候に恵まれ登山コースが良く見えます」

※各所の崩れ 「今年も崩れが多いです。一歩一歩着実に進みましょう」

※倒木 「最小限の整備に留めています。ご理解とご協力をお願いいたします。」

※山頂の標柱     「キャンペーン参加には登山者と標柱が写っていることが条件になります」

※旧避難小屋からの雪渓「例年に比べ残雪は多めですが、大変良く滑る為、アイゼン着用がおすすめ」

※平石山下山時は、「毎年雪崩により登山道が細くなっているので注意が必要」

今回の下見登山で一番の難所(一番時間を要した)は天狗の遊び場~すだれの上を通過するまでの残雪です。今年度は残雪が大変多く登山道が雪の下にあり隠れている、見えない場所が多数あります。

可能な限りピンクテープや赤スプレーで目印を施していますが、道迷いしそうな場合は一度落ち着いて立ち止まり、周りを見渡して頂くと、見つけることができると思います。

 

浅草岳は隠れたお花の名所でもあります。

※ヒメサユリ (つぼみのみ)

※ウラジロヨウラク

※イワカガミ

※アカモノ

※ショウジョウバカマ

※ギンリュウソウ

※サラサドウダン

浅草岳の登山バッチはイヌワシです。6月22日(日)開山日は只見沢登山口(6:00~7:00頃)にて配布いたします。以降は只見町インフォメーションセンターにて配布しております。

なお、今年は各開山日より10月31日まで八十里越七名山 山&湯巡りキャンペーンを開催しております。各市町の撮影ポイントで写真を撮影し、対象入浴施設で提示されるとスタンプがもらえます。2つ集めたらその場でオリジナル手ぬぐいをプレゼント!を実施中ですので、皆様奮ってご参加ください。

八十里越七名山「山&湯巡りキャンペーン」チラシ

最後にガイドロープは一人ずつ持つ。仮橋は一人ずつ渡るなど、山では譲り合いの心で登山いただけると幸いです。山におけるケガと弁当は自分持ちと昔から申しますが、登山される皆様の笑顔と快晴をお祈りしております。どうぞご安全に。

 

作成 令和7年 6月19日  只見町公認自然ガイド  角田 誠